2017年08月23日 [記事URL]
石灰化上皮腫の手術について詳しく説明します。
皮膚の下に石の様に硬いしこりを触れる良性のできものです。発生の原因は分かっていません。比較的若い人、顔、腕、頸などに発生することが多いよう です。
腫瘍は皮下脂肪織内にあり、触ると骨様に硬く、境界明瞭、若干凹凸を持つ結節として触れる腫瘍です。直径は、0.5~3cm程度です。
殆ど無症状ですが、硬いので押されると痛みを感じることがあります。時間とともに、徐々に大きく なることがあります。自然に治ることはなく、飲み薬や外用薬などでもできものをなくすこともできません。
治療方法は、形成外科的に手術をして取り除くことが望ましいです。形成手術で摘出した組織を顕微鏡で見る検査(病理学的検査)することによって確定診断をします。
1.皮膚切開のデザインと局所麻酔
形成外科では、皮膚切開線は、キズアトが必ず皮膚のシワのラインと平行になるように慎重にデザインをします。特にお顔のしわのラインは、表情によって変化するため正確に方向を見極める経験とワザが必要になります。少し心配なのは、局所麻酔が痛いかどうか。30Gという最も細い針で麻酔量も最小限で行うので痛みの最小限に抑える配慮も行います。
2.石灰化上皮腫を摘出
カプセルに包まれた硬いできものなので、カプセルを破らないように袋ごと慎重に取り除きます。
3.皮下縫合
腫瘍を取り除いたら、次はクリア糸による皮下縫合を行います。これは、傷跡があとで広がるのを防止することと、皮膚縫合糸を早く抜糸できるというメリットがあります。基本的には、皮下縫合糸は抜糸を行いません。
4.ドッグイヤー(Dog-ear)の処理
皮膚腫瘍を取り除く際、皮膚を紡錘形に切り取りそのまま皮膚を縫い縮めようとすると、その両端の皮膚が持ち上がって余ります。この外観が犬の耳に似ていることから、ドッグ・イヤーと呼ばれます。手術時にこの処理が不十分であると、両端の盛り上がりが残ったままになります。この修正を行うことにより、切開線はしわに沿って長軸方向に延長されキレイになります。
5.皮膚縫合とドレーン留置
皮膚表面は、黒いナイロン糸で皮膚を絞めすぎないようい軽く縫合し、更に縫合部の下に血液などが貯留しないようにシリコン製排液ドレーンを挿入します。
6.縫合部の保護と処置
最後に、縫合部にハイドロコロイドゲルテープを貼り、潤い療法で傷の治りを良好にする処置を行います。排液ドレーンは翌日に、皮膚表面の縫合糸は5日後に抜糸します。
7.手術痕のフォローアップ
手術痕は、体質や個人差もございますが、肌色のスキントーンテープを使った皮膚固定や内服薬による傷跡の赤みや硬さの軽減など約半年間の治療をおこなうことで最小限にすることができます。
石灰化上皮腫の摘出でお困りの患者様は、下記のクリニックにお気軽にご相談ください。
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